ホテルズドットコム、2017年度Hotel Price Indexを発表 


 ホテルズドットコムは、2017年度Hotel Price Indexを発表した。

• Hotesl.comのHotel Price Indexによると、世界全体の宿泊価格は3年ぶりに2%上昇を記録
• 2017年も引き続き、日本人旅行者にとってアジアが人気の旅行先に
• 日本人旅行者が国内旅行で支払った1泊あたりの平均宿泊料金は2%増の15,042円に
世界最大級の宿泊予約サイトHotels.com™は、世界の旅行者が実際に支払った、1泊あたりの平均宿泊料金を調査する、2017年度「Hotel Price Index™(HPI™)」を発表しました。2017年は、3年ぶりに世界全体の宿泊料金が2%上昇しました。HPIが始まった2004年を100ポイントとして、旅行者が世界のホテルで支払った平均宿泊料金の世界的指数は116ポイントとなり、2016年から2ポイント上昇し、2007年の過去最高指数であった118ポイントに迫る結果となりました。2017年は北米を除くすべての地域で指数が上昇を記録し、宿泊料金の上昇が旅行業界の大きな成長に貢献しました。

Hotels.com 代表取締役社長ヨハン スヴァンストロームは、次のように述べています。「世界の1泊あたりの平均宿泊料金のわずかな上昇は、多くの都市で訪問者数の増加を記録したことに加えて、海外で様々な経験をしたいという消費者の需要が合致したものと考えられます。文化的イベントは、見るという行為だけでなく、実際に参加し、自分がその一部になれるという魅力から、今まで以上に消費者の旅行に行く動機付けになったと思われます。」

HPIは、調査が始まった2004年を100ポイントとして設定しています。この指標を基準にすることで為替の影響を取り除き、旅行者が実際に支払った1泊あたりの宿泊料金(税金・サービス料を含む)の対前年比データを提供することが可能となります。

日本人海外旅行者への円安の影響は見られず、2017 年の海外旅行者数は前年比 4.5% 増※1となりました。HPI のデータによると、2017 年に日本人旅行者に人気の世界上位 100 都市の 80% において、日本人旅行者が支払った宿泊料金は上昇しましたが、料金の上昇が海外旅行の妨げとなることもありませんでした。なお、2017 年の世界の海外旅行者数は 7%増※2という結果となっています。

Hotels.com日本代表の井尻岳人は次のように述べています。「2017年は、他の多くの主要通貨に対し、円安になった年でした。海外の旅行者は、東京、大阪、京都などの人気都市でよりお得に旅行を楽しむことができたと考えられます。」

※1 日本政府観光局 https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/pdf/180116_monthly.pdf
※2   World Tourism Organization (UNWTO)
http://media.unwto.org/press-release/2018-01-15/2017-international-tourism-results-highest-seven-years

2017 年に日本人旅行者が世界の人気都市トップ10において支払った 1 泊あたりの平均宿泊料金および前年比

日本人の海外旅行先では引き続きアジアが人気
アジアの都市は2017年の日本人の人気海外旅行先トップ100都市のうち約半数を占めています。バンコクは、海外旅行先として、日本人旅行者にとって最も人気のあった都市でした。また、タイは海外からの訪問者数が過去最高の3,500万人※3を記録しました。首都バンコクの1泊あたりの平均宿泊料金は9,493円で、5%の上昇がみられました。

日本人に人気の海外旅行先トップ100都市のうち、多くの東南アジアの都市の人気が上昇しました。プノンペンは最も変化が大きく、14ランクアップして53位となったほか、ペナン(13ランクアップの64位)、チェンマイ(13ランクアップの38位)でも大幅な上昇がみられました。東南アジアの都市のうち約70%において、2017年に日本人旅行客が支払った1泊あたりの平均宿泊料金は上昇がみられ、旅行業界の成長を示唆しています。

北米の都市は1泊あたりの平均宿泊料金の上昇が見られた一方、日本人に人気のホノルルではわずかな減少を記録
2017年は円安が進み、北米の人気トップ10の都市では、日本人旅行者が1泊あたりに支払った平均宿泊価格が10%以下の成長率で穏やかに上昇しました。日本人旅行者が訪れた人気海外都市トップ75のうち、最も1泊あたりの平均宿泊料金が高い都市の上位8都市が米国の都市でした。ホノルルでは2017年に日本人訪問者が5%増加※4しましたが、1泊あたりの平均宿泊料金は3%低下しました。カナダは2017年に建国150周年を迎え、バンクーバーとトロントにおいて、それぞれ10%、16%の増加となりました。

ヨーロッパは日本人にとって引き続き人気の旅行先に
2017年の人気旅行先トップ10都市において、ヨーロッパからは、パリ(5位)とロンドン(9位)がランクインしました。日本人にとってヨーロッパは人気の高い旅行先です。スペインは、世界の海外旅行者が多く訪れた国として、米国を抜いて世界第2位となりました。

※3 Tourism and Sports Ministry and the Tourism Authority of Thailand (TAT)より
※4  ハワイ州政府観光局 http://www.hawaiitourismauthority.org/default/assets/File/news/December%202017%20(final).pdf

日本人旅行者にとってバルセロナとマドリードはどちらも人気が高く、両都市において、1泊あたりの平均宿泊料金は17%上昇しました。バルセロナは2017年の初旬に、新規ホテルの建設の一時停止を課す新しい法律を制定したため、この新法が今後の宿泊料金に影響を与える可能性があります。ロンドンでは、ポンド安に加え、2017 年に新規ホテルの客室数が増加したことから、ロンドンの宿泊料金の上昇はわずか 1%に留まりました。そのほか、ブダペスト、プラハ、ベルリン、ブリュッセルなどの都市では、平均宿泊料金が 15,000 円未満となりました。モスクワは、ヨーロッパの人気都市のうち、最も低い平均宿泊料金を記録しました。

日本人にとってお得な国内旅行
2017年は人気都市上位5都市のうち、東京(-4%)、大阪(-5%)、京都(-3%)において前年比で1泊あたりの平均宿泊料金が減少し、日本人および訪日外国人にとってよりお得に日本国内での旅行を楽しめたことが明らかになりました。

海外旅行に比べて、国内の旅行先では、1泊あたりの平均宿泊価格はわずかな変化に留まりました。日本全体の一泊あたりの平均宿泊価格は、15,052円で、2016年に比べ2%の増加となりました。

日本の人気上位10都市には、新たに千葉と仙台がランクインし、神戸や広島は上位10都市から順位を下げました。興味深いことに、千葉における1泊あたりの平均宿泊価格は13%下落したにも関わらず、日本人旅行者は、上位10都市で最も高い、平均16,967円を支払ったことが明らかとなりました。

東京や大阪における宿泊料金の減少は、ゴールデンルート以外の地方都市の人気が高まったことが影響していると考えられます。また、仙台は、観光業の復興により、宿泊料金が15%上昇したと推測されます。

2017 年に日本人旅行者が国内の人気都市 / 地域で支払った 1 泊あたりの平均宿泊料金 (円) および前年比

日本を訪れる訪日外国人に朗報
2017年に日本を訪れた外国人旅行者数は28,690,900人で、2016年から19.3%増加しました。2017年に訪日外国人が支払った日本全体の1泊あたりの平均宿泊価格は4%上昇したものの、東京、大阪、京都といった人気上位3都市において平均宿泊料金が上昇しなかったことは、訪日外国人旅行客にとって朗報です。名古屋は2017年に平均価格が11%上昇しましたが、上位10都市において平均宿泊料金は最も低く、訪日外国人にとってお得な都市と言えるでしょう。

温泉地として有名な別府は、訪日旅行者に人気の上位 10 都市に初めて入りました。2016 年に発生した熊本地震からの復興への取組みにより、平均宿泊料金のほか、上昇率 (28%) も最も高い数値を記録しました。また、別府市が取り組んだユニークなテーマパーク「湯~園地」のプロモーションが世界で話題となり、別府に対する興味・関心を喚起したものと考えられます。

9位にランクインした千葉は、平均宿泊料金が低下した唯一の都市 (-7%)でした。それにも関わらず、平均宿泊料金は 2 番目に高く、19,413円でした。

LCCの増便により、今まで日本に来たことのなかった低コストで旅行する外国人旅行客も取り込むことが可能となり、訪日外国人旅行者の増加に寄与したと推測されます。

2017 年に訪日旅行者が国内の人気都市 / 地域で支払った 1 泊あたりの平均宿泊料金 (円) および前年比

※道南は函館、小樽、登別、千歳を含む

 
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